ゴーギャン「青いアイリスとオレンジとレモン」

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ゴーギャン「青いアイリスとオレンジとレモン」

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2011.01.20

ゴーギャン「青いアイリスとオレンジとレモン」

絵画販売ドットコムのブログをご覧いただきありがとうございます、ブログ担当の松田です。
今回はゴーギャン「青いアイリスとオレンジとレモン」について記載してみます。

ゴーギャンが１８９４年に描いた『青いアイリスとオレンジとレモン』は、水彩画のような透明感のある青いアイリスが印象的な作品です。

ゴーギャン「青いアイリスとオレンジとレモン」
ゴーギャン独特の作風である、南国の風景や人々を単純化された輪郭を描いて中にはっきりとした色を塗るという手法とは違いますが、よく見ると、ゴーギャンらしさがあちこちに見えます。構図はやや実験的であり、画面下１/３は卓上しか描かれておらず、全体的にものが上に寄ったように見えます。空間の深さを求めず、花の影は省略され平面的にレイアウトされたことの斬新さに目がとまります。透き通るようなたおやかさがありフワッとした色合いと質感のアイリスは、影を持たないことでより一層明るく透明な印象を与えています。オレンジとレモンは明るい原色で背後に描かれた壁の色と隣りに配されたボールの内側の色と呼応しています。透明感がありながらも、存在感のしっかりある美しい静物画となっています。