佐伯祐三「パリ15区街」

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今回は佐伯祐三「パリ15区街」について記載してみます。

佐伯祐三パリ15区街の画像あのヴラマンクから“アカデミック!”と怒声を浴びた佐伯は、住んでいた郊外のクラマールからからパリ市内14区リュ・デュ・シャトー(シャトー通り)13番地に引っ越します。ここから生まれたのが、「パリ15区街」です。この辺りは、モンパルナス駅に近い14区と15区の間に位置しています。

パリ市内の何百年もの歴史的建造物には目もくれず、ひたすら裏町の暮らしを描写しました。“アンシアンパリー”と、佐伯が呼んだパリの古い街並み。“アンシアン(仏語Ancien )”とは、昔のという意味です。「パリ15区街」には、今後の佐伯画風になる看板や広告が左側に見られ、黒を中心とした重厚感ある大胆な筆遣い、建物の赤・黄・白、空の青白とのコントラストは、すっきりと視覚に納まります。苦しんで、苦しんで、模索からようやく糸口を見つけ、才能が輝き出す第1次渡仏時代の作品です。佐伯の画を通して、佐伯が魅せられたパリに魅せられてみませんか。

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