絵画販売ドットコムのブログをご覧いただきありがとうございます、ブログ担当の松田です。
今回は「クリムトの絵画の力」について記載してみます。
ウィーン分離派時代に花開いたクリムトの才能は、甘美なエロティシズムだけではありません。
クリムト後期の作品には、1907年の「けしの野」ような、印象派テイストさえ漂わす作品もあり、今までクリムトがとっつきにくいと感じていた方にも受け入れられるソフトさが出ています。細部にまで点描の美しい作品です。刺繍や編物のような感じさえする、ある長さの筆致でうめられている印象が強烈に残ります。それでいて、とげとげしさがなく、緑一面の草原に可憐に咲く赤いけしの花が優しく、活き活きと広がります。正方形キャンバスを使い、前面に花が咲いているのですが、視線は遠くの木に注がれるような構図にしてあります。それは、クリムトが常に追い求めていた生命の躍動と装飾性の融合の先に見えるものを導いていたのでしょうか。
日常空間を上質な空間へと誘導してくれるクリムトの絵画の力は、量り知れません。どんな場所でもマッチするこの絵は、ぜひ、飾ってみたくなる、欲しくなる1枚です。
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