絵画販売ドットコムのブログをご覧いただきありがとうございます、ブログ担当の松田です。
今回は「病床の作品”エミーリエを呼んでくれ”」について記載してみます。
「エミーリエを呼んでくれ」
死の淵にいた病床のクリムトは最愛の人の名を口にします。
生涯結婚はしなかったものの多くのモデルたちと付き合い、女性たちとの間には子供も生まれていますが、エミーリエとはプラトニックであったとされています。
「接吻」はまさにクリムトの幸せに満ちた黄金時代の絶頂期に描かれています。
眩い黄金のなかで女性は恍惚とした表情で男性に身をゆだねていますが、その指先は微妙な心理状態を表現しています。
平面的な衣服の模様を見てみると男性は黒や灰色の四角、女性は赤や紫、黄などの円が使われ、立っている足元は男性は縦長の蕾、女性はなだらかな藤の文様と対比が見られます。
初期の作品では画面を分割させ、画面の中に装飾的要素を取り入れていましたが、次第に人物を侵食し、ついには顔と手足のみになります。違和の融合の試みは男女の精神的融合へ希望でもありました。
永遠にきらめく黄金色の中にありながら絶望と破局を予感させる二人ですが、終わりがあるからこそ「愛」は命を燃やし尽くし輝きを増すのだと強烈に伝わってきます。
クリムト亡き後、エミーリエはこの絵の複製を寝室に飾りました。
画家が運命の恋人を描いたこの作品を、大切な人への贈り物にいかがでしょうか。
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グスタフ・クリムト （ 1862年7月14日 ~ 1918年2月6日）
グスタフ・クリムトは、個性的なエロチシズムをもち女性的で知られています。
大変官能的な作品は、神秘的なインテリアにオススメです。
【絵画販売ドットコムでの代表的作品】
クリムト：接吻
クリムト：帽子と羽のえり巻を着けた女性
クリムト：リンゴの樹
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