■ゴーギャン「かぐわしき大地」■
この「かぐわしき大地」はゴーギャンがタヒチに渡った翌年の1892年に制作され、またこの作品はゴーギャンのタヒチ時代を代表する作品として知られています。
またこの作品はタヒチを舞台としてエデンの園のイヴを描いた作品として知られ、その幻想的な果樹園の誘惑的な植物たちがイヴの欲情をそそっている表現をしています。
またこの作品ではイヴを唆す役割として、蛇ではなく怪鳥のキマイラが描かれています。これはタヒチには蛇がいないためとされています。
ゴーギャンは作品の中で頻繁にイヴを題材として取り上げています。このタヒチのイヴはゆったりとした体つきで、ゴーギャンの原始へのあこがれを象徴しています。
ゴーギャンは南の楽園へあこがれ二度にわたりタヒチ島に旅立ちます。必ずしも憧れの通りの南の楽園ではなかったものの、その自然あふれる風土に触発され、色彩を単純化や大きな面に分割して描く方法など推し進められているが、またそれ以上に人間や文明とは何かと言う哲学的な部分の問題などが大きく変化しています。そして二度目のタヒチに渡った際、ゴーギャンはタヒチ島よりさらに奥のヒヴァ=オア島で亡くなったとされています。
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