シスレー「マルリー通り」

■シスレー「マルリー通り」

シスレーは、裕福なイギリス人の両親のもとパリに生まれました。人生の大半をフランスで過ごし、国籍はイギリスです。勉学のために滞在したロンドンで、ターナーやコンスタンブルの風景画にふれ1862年パリのシャルル・ガブリエル・グレールのアトリエに通い、そこでモネやルノワール達と出会います。当時は特にルノワールと親しく、ルノワールはシスレーの父親やシスレーと恋人の肖像画等を描いています。
またシスレーはスタジオなどの中で絵を描くことより外で風景画を製作することを選びました。

シスレー「マルリー通り」

マルリー通り」は画面の半分を空がしめる、シスレーが得意とした構図で、木の葉の色合いと空のうろこ雲から、秋の冷たい風が吹き抜けてくるような作品です。
また、シスレーは何年かの間隔をあけて同じ主題を扱うことがあり、マルリー通りも2年前に同じ構図の絵が描かれていました。しかし仕上げはそれぞれかなり異なったものとなっています。

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