ピサロ「ポントワーズのロンデスト家の中庭」

■ピサロ「ポントワーズのロンデスト家の中庭」

画家のカミーユ・ピサロは西インド諸島サン・トマ島で裕福なユダヤ人商人の家に生まれ、国籍はデンマークでした。
パリで初等教育を受けた後、故郷やベネズエラなどで暮らしていました。
モネやセザンヌ、ギヨマンと同時期に活動し、1870年までサロン出品を続けていました。しかし、やがて半アカデミズムの立場をとり、印象主義運動の中心人物となりました。また、グループの中でも年長であったため、セザンヌなど多くの画家に影響を与え、ゴーギャンやスーラなどの若い画家たちの理解者でした。
1872年から82年にかけて住んだポントワーズやエラニーで田園風景や農村で働く人々を主要な題材とし、また後に都市風景も描いています。

ピサロ「ポントワーズのロンデスト家の中庭」

ポントワーズのロンデスと家の中庭」はピサロがポントワーズに住んでいた1880年に描かれた作品です。
ピサロが借りていた家の家主である食料品屋の中庭で描かれました。落ち着いた配色を使うことで穏やかな空気を感じることができます。
普段の暮らしの情景を親しみ深く描いた作品です。

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