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今回はシスレーの「雪のルーヴシエンヌの庭」「雪のルーヴシエンヌ」について記載してみます。
裕福な家庭に育ち家族のサポートによって、絵画の制作に取り組んでいたシスレーですが、父親の事業の失敗によって、財政面で困難を強いられ、パリ近郊にあるルーヴシエンヌに滞在する事になります。「ルーヴシエンヌの庭」や「ルーヴシエンヌの庭 雪景色」と言う作品は、大変興味深い事に、二つの作品は描かれた季節は違っても、全く同じ構図で描かれているのが一目で分かります。
シスレーがパリの喧騒を逃れ、郊外にあるこの土地に安らぎを見出していたのか、同じ視点で捉えた連作が何点かあるのも、彼のその場所に対する愛着心のようなものがあったからかもしれません。シスレーは、その後もフランス各地に滞在し、母国のイギリスにも渡って、熱心に絵画の制作に取り組み、晩年には印象派画家として高く賞賛されるようになります。元々温和で大人しい性分が災いしてか、自身の作品を上手く他人に勧めらかった彼の不器用な一面を覗くことが出来るこの連作は、何処かノスタルジックな雰囲気が子供部屋などにピッタリです。
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