クリムト「乙女たち」

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クリムト「乙女たち」

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2013.06.15

クリムト「乙女たち」

絵画販売ドットコムのブログをご覧いただきありがとうございます、ブログ担当の松田です。
今回はクリムト「乙女たち」について記載してみます。

晩年、再び女性の表現に取り組んだクリムトは複数の絡まりあう「乙女たち」を描きます。そのしなやかな身体と、文様で装飾された衣装とがにぎやかに混ざり合い円舞曲を形づくっており、平面的でありながら宇宙的な広がり、浮遊感、無秩序的な多様性を感じさせます。前に覆い被さるようなクリムトには珍しい視点がそれをより一層強調しています。
クリムトがマティスを知ってからこのように純粋な色彩、人体の肉付けの表現、ものの形の輪郭を追及するようになります。その結果螺旋形の構造となって少女の顔のまわりを回転する夢の映像となり豊かで澄んだ色彩の振動となっています。しかし装飾的な華やかさと反し、少女の表情からは未来への不安を感じ取れます。部分的に使われる黒の強い色が闇からの誘いのように点在しています。