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今回はクリムト「接吻」について記載してみます。
1907年から1908年にかけて描かれた「接吻」は、恋人といわれるエミーリエ・フレーゲとクリムト自身をモデルにした作品になります。クリムトの世界観が確立された、黄金時代を極める最も有名なものになるでしょう。
当時の時代背景からはタブー視されていた題材に切り込んだ作品で、金箔の中に男女のエロス的表現がふんだんに取り込まれ、視覚的には非現実的でありながら、内面は現実的に描かれている官能の世界が広がっています。能動的な男性の衣装には四角が、身を委ねる受動的な女性の衣装には円形が描かれているのは、お互いを補完する意味合いと男女間に潜んでいる反発の意味合いも含んでいるのでしょう。思わず、紙一重で支え合っている愛の行く先に思いを馳せてしまうような作品です。
ギフトにもご自宅用にも映える素敵な1枚ですが、この作品を飾る場所は、せっかくの黄金の輝きを活かすために、光の角度を考慮した方角にセッティングすると良いでしょう。
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