絵画販売ドットコムのブログをご覧いただきありがとうございます、ブログ担当の松田です。
今回はシスレー「アルジャントゥイユの広場(ショッセ通り)」について記載してみます。
印象派の画家アルフレッド・シスレーのルーヴシエンヌ時代の代表的な作品のひとつ『アルジャントゥイユの広場』。
この作品はシスレーが当時、パリ市内で起こったパリ・コミューン(この当時起きた労働者階級の自治による民主国家)を逃れるようにルーヴシエンヌやアルジャントゥイユ、プージヴァルなど郊外へ疎開していた頃の1871-74年に制作された約130点の作品の中のひとつです。
描かれているのは、アルジャントゥイユの広場からノートルダム大聖堂方面を向いた風景です。
シスレーはアルジャントゥイユに滞在していた時に4点ほど作品を制作しており、この作品もその一つなのですが、中央に焦点が集まる一点透視図法を用いた遠近感が、観る者の視点を自然と画面の中心へと向けさせる効果を持っています。
時間帯は夕方頃でしょうか、陽光が射し込み光り輝く家の壁など画面全体の光の描写や複雑な色彩を帯びた空の色彩表現は、この時期の作品の中でも特に秀逸の出来栄えだと言っていい作品でしょう、その先にはノートルダム大聖堂の尖塔が一際高くそびえているのが見ることができます。
また視線を下の戻すと右手前では二人の婦人が窓越しのおしゃべりに興じていたり、左には杖をついた男性がノートルダム大聖堂の方向へ歩いており夕暮れ時に家路に向かっているのでしょうか。
多くの人間がその日常の幸せというものと、優しい光を感じることのできる作品です。
絵画販売ドットコム(複製画)油絵の模写・通販
TEL:06-4792-8281 FAX:06-4792-8291
============================