スーラの代表作「グランド・ジャット島の日曜日の午後」

絵画販売ドットコムのブログをご覧いただきありがとうございます、ブログ担当の松田です。
今回はスーラの代表作「グランド・ジャット島の日曜日の午後」について記載してみます。

スーラ  グランド・ジャット島の日曜日の午後新印象派の創始者にして、点描による新しい色彩表現を生み出した第一人者である、ジョルジュ・スーラの代表作「グランド・ジャット島の日曜日の午後」です。

この作品は、本来は1885年のアンデパンダン展に出店するために1884年から制作に着手した作品です。
ですが、翌年のアンデパンダン展の開催が中止になってしまい、その後修正と変更を加えたものが最後の印象派展になった1886年の第八回印象派展に出展され、とてつもない反響を呼びました。

さらにこの作品は、その三年後の1889年以降に画布から枠を外し、さらに点描による青色と赤色の縁の加筆が行われたことで知られています。

作品に描かれているのはパリの北西、セーヌ河の真ん中にある細長い離れ島のグランド・ジェット島で、人々が真夏の余暇を川のほとりで涼んで過ごしている情景を描いています。

これまでの印象派の作品と異なる点は、点描表現によって自然の風景の描写が慣れさているという点です。
多くの印象派の作品は、偶然性を利用した躍動感と超自然的な直観的色彩に満ちているものがほとんどですが、スーラがこの作品で示しているのは、「色彩の同時対象法則」や「近代色彩論」など科学的な理論に基づく新印象派的様式を取り入れています。

その表現は、科学理論的な色彩配置を行うことで美しくて秩序的な光と、自然に即した的確な色彩を表しており、それらが非常に効果的な働きをしています。
ですが同時に、新印象派様式はこれまでの印象主義独特の豊かな躍動感や、内面的な心の表現が失われており、まじめで冷静な雰囲気と平面的な印象が強調されており、個性を失わせている表現に陥っていることは、新印象派様式のあり方として注目すべき点です。

本来は印象派的な様式で描画されていた画面を、さらに点描を加えたかたちで制作されており、ひとつひとつの色彩の点はある一定の距離を境に隣り合う点が視覚的に混ざり合って別の色を表して面として目に映るという、現在私たちが見ているブラウン管テレビなどの効果と同じ、科学的な近代的色彩論が実践された作品であり、それまでの誰も見たことのない色彩の美しさ、想像を来れる斬新性によって見るものに強い衝撃を与えたました。

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