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今回はブリューゲル「ベツレヘムの戸籍調査」について記載してみます。
ベルギーのフランドル地方の「宗教画家」として名高いピーテル・ブリューゲル。
「ベツレヘムの戸籍調査」も宗教画として、「キリスト教」を題材に描かれた作品です。
ですが、「ベツレヘムの戸籍調査」は風景画にきわめて近い作品になっています。
そのためこの作品は、「村の冬情景」を描いた風景画として、広く親しまれている作品となっています。
この作品はブリューゲルが得意とした、雪景色が実に美しく描かれています。
モチーフとなったフランドルという地方は、作品と違い比較的に温暖な地域で積雪を見ることの少ない地域で知られています。
しかしブリューゲルが「ベツレヘムの戸籍調査」を描いた当時、長い寒波がこのフランドルを襲ったという記録もあり、この作品の雪景色はまさに、その寒波によってもたらされたものだと推測できます。
「ベツレヘムの戸籍調査」の画面の中でとても印象的なのが、暗い雲が覆う空の彼方に沈む太陽と、それを貫くように伸びる枯れ木です。
フランドルの寒々とした冬の空気がひしひしと伝わってくる作品になっています。
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