ミレー「種をまく人」

絵画販売ドットコムのブログをご覧いただきありがとうございます、ブログ担当の松田です。

今回はミレー「種をまく人」について記載しますよろしくお願いします。

ミレー「種をまく人」力強く地を踏み、種をまくこの絵画は、当時の農作業の象徴を描いたものです。
2つの『種をまく人』
ミレーは、画面のサイズから構図までほとんど同じと言ってよい『種をまく人』の絵を2枚描いたそうです。2枚の『種をまく人』のうち1枚はボストン美術館に所蔵されてます。もう1枚は山梨県甲府市の山梨県立美術館に所蔵されています。どちらも模写ではなく本物です。今日までに複数回、2枚並べて公開されたこともあります。ボストン美術館の絵は、ウィリアム・モリス・ハント(1824年 – 1879年)から日本美術収集家としても知られているクインシー・A・ショーの旧蔵で、1917年にボストン美術館に入りました。一方、山梨県立美術館所蔵の絵は、ミレーの伝記作家でもあった内務省の役人アルフレッド・サンシエから、アメリカの鉄道王W.H.ヴァンダービルトに移り、フィラデルフィアのプロビデント・ナショナル銀行所蔵を経て、1977年日本へもたらされたものです。なお、1850年のサロンに出品されたのがどちらの『種をまく人』であったかには未だに議論されているそうです。1978年に開館した山梨県立美術館の学芸員であった井出洋一郎氏のX線調査では、山梨にある作品の下層に下絵が確認され、1985に開催されたミレー展のシンポジウムで、山梨の作品はボストンの作品より、後に制作された可能性を指摘し、サンシエや美術史家モロー・ネラトンの伝記にサロン出展作は2番目の製作であると記されおり、山梨作品がサロン出展作であると推測しています。一方、ボストン側は様式比較などから山梨の作品が2番目だとしても、ボストン版のほうがサロン展出品作にふさわしいと主張しています。ミレーの農民画は後世の画家に影響を与えており、模写もされています。特にフィンセント・ファン・ゴッホは、評伝を通じミレーに親しみ自分の作品に、ミレーのモチーフや構図をそのまま取り入れているそうです。

ミレーの代表作である『種をまく人』は、晩夏に麦の種をまく農民にミレーがインスピレーションを受けて、「ヨハネ伝」12章24節でキリストが自分を「麦(信仰)の種」、神を信仰という「種」をまく人に例えた話を絵画化したものです。この絵はとても力強く描かれており、見ているだけで力が湧いてきます。そして、イエスの教えが込められているそんな素敵な絵画です。

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