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今回はエドガー・ドガ「青い踊り子」をご紹介します。
フランス生まれの印象派の画家・彫刻家として有名なエドガー・ドガ(1834年～1917年)。
彼は裕福な家庭で育ち、10代の頃は法律学校に通わされていました。
しかし、画家になりたかったドガは18歳で退学し、絵画の道へ進むことを決意したのです。
初期には歴史画や肖像画。発展期から円熟期には競馬、舞台、踊り子など都会的なモティーフや、日常生活に見られる浴槽など風俗的モティーフを主に描きました。
ドガの強く真実性を感じさせる描写や独特な構図は、写真や日本の浮世絵などの斬新な構図に影響を受けたためと考えられています。
そして優雅な雰囲気があり、日常生活で目にしている何気ない瞬間をきりとっているような絵画が数多く描かれています。
特に踊り子と浴女を描いた作品が多く、彼女らの何気ない日常の一瞬を永遠化する描写力は卓越しています。
そしてこの「青い踊り子」は晩年に描かれた作品です。
この頃ドガはほとんど目が見えず、親指で描いていたといわれています。
それにも関わらず、微妙な質感や光を捉え色彩を再現し、黄金色に輝く樹々を背景に、踊り子の衣装の鮮やかな青がより際立っている美しい作品だと感じます。
また、踊り子の何気ない日常の一瞬も、踊り子らしいしなやかな身体付きや動きを隅々までとても表現力豊かに描かれている素晴らしい作品だと思います。
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