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今回はミレー「夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い」について記載してみます。
ミレーは19世紀のフランスを代表する画家の一人です。
作風は、繊細で柔らかなタッチと明るい色彩が特徴。大地とともに生きる農民の姿を、崇高な宗教的感情を込めて描いた作品は、農業国日本において特に親しまれました。
1830年から1870年頃にかけて、風景や農民の風俗を描いた画家たちを“バルビゾン派”と呼び、ミレー以外にコロー、テオドール・ルソー、トロワイヨンなど総勢100人以上にも及びます。
夕焼けに照らされた広大な平原を、羊たちが群れをなして移動しています。群れの中の1頭の羊が、鑑賞者を見据えるように真正面を向いています。どこか物憂げなその瞳は、私たちに何を訴えようとしているのでしょうか―
羊たちを先導する羊飼いは、聖書で「聖なる賢者」として描かれています。ミレーも聖書や神話など、画題となる古典文学も深く学んでいました。厚手のマントの前をかき合わせているところから、この絵に描かれているのが冬の寒い時期であることが分かります。
地平線に沈む真っ赤な太陽を背に受けて、人間が大自然と一体化する瞬間の情景を安定感のある構図で表しています。「種をまく人」の“動”に対して“静”を代表する傑作です。
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