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今回はルノアールの「団扇を持つ少女」についてお話したいと思います。
《団扇を持つ少女》は1881年の製作です。
モデルは女優のジャンヌ・サマリー。
1878年にパリ万国博覧会の開催がありジャポニスム(日本趣味)が大流行していました。
団扇のほか、日本の菊を思わせる花々が描かれています。
ルノワールは、元々磁器の絵付職人でしたが、
産業革命や機械化の影響で、職人としての仕事を失い画家に転向しました。
そのせいか、当時の流行であった日本の工芸品に対しては興味を持っていたようで、
他にも日本の屏風や唐傘などを使った絵を描いています。
陶磁器を輸入する時に包み紙に使った浮世絵がきっかけで、
ヨーロッパの画家の間では、絵画の構図に革命が起きました。
この絵を描いたルノアールも例外ではなく、
モデルの下部を切り取った大胆な構図は、やはり浮世絵からの影響だと言えます。
遠く離れたヨーロッパで、かつ夏以外の季節に団扇が描かれるとは、
日本人としては不思議な思いですね。
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