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本日の絵画ブログでは佐伯祐三の《ラ・クロッシュ》について書かせていただきます。
画家は長命、作家は短命
30歳という若さでこの世を去った佐伯祐三の画家としての活動期間はとても短く、たった6年しかありません。
「画家は長命、作家は短命」という言葉が昔あったそうで、洋画家の梅原龍三郎は98歳、熊谷守一は97歳、世界を見てみても、ピカソだって92歳まで生きています。
他にも横山大観、葛飾北斎、小倉遊亀、奥村土牛、片岡球子、ミケランジェロ、モネ、マティス、シャガール、ミロ、ダリ・・・などみな80歳を超える長寿な画家です。
ゴッホやシーレ、バスキア、そして佐伯祐三など短命な画家は、みんな孤独で情熱的な燃え尽きるような生涯を送っています。
そして、みんな短命でありながら多作です。
絵を描くことが自分を慰めることになるのか、命を削ることになるのか・・・。
その激しく燃えて消えていく火花のような生き様に熱狂的なファンも多いのでしょう。
過去の巨匠ではなく、現在も作家として活動されている方の作品です。
組み合わせによる作品
佐伯祐三はその短い画家人生で二度に渡って渡仏し、そのほとんどをパリで過ごしました。
《ラ・クロッシュ》は1927年に二度目の渡仏で描いた作品です。
パリの歴史を刻んだ石壁に「ラ・クロッシュ」(時を告げる鐘の意)の文字が落書きのように浮かんでいます。
▲原寸大サイズ:52.5×64.0cm 静岡県立美術館
壁の質感表現に重きを置き、平面的に構成された建造物と、リズミカルに壁にベタベタ貼られたポスターの文字、この「静」と「動」が一つの画面に同居しています。
静と動の間を描くことで絵画的なイリュージョンを起こしている、まさに「絵画」というような作品だと感じます。
佐伯祐三の《ラ・クロッシュ》のページは→こちら
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