佐伯祐三が亡命ロシア人貴族の少女を描いた作品『ロシアの少女』

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今回は、佐伯祐三の『ロシアの少女』について書かせていただきます。

佐伯祐三が最後に描いた人物画『ロシアの少女』

今回ご紹介する『ロシアの少女』は大正〜昭和初期に活躍した、大阪府大阪市生まれの日本の洋画家、佐伯祐三が1928年に描いた作品です。

佐伯祐三が画家として活動していたのは、たった6年間ほどでした。持病の結核が悪化したり、精神病を患っていて自殺未遂もおこしています。

そして、1928年8月16日に30歳という若さで、この世を去りました。

佐伯祐三が亡くなる前に描いた最後の人物画が『ロシアの少女』だと言われています。

『ロシアの少女』は亡命ロシア人貴族のダフィエと名乗る少女がモデルとなっています。

背景には鮮やかな黄色が使用され、少女が着用している民族衣装は赤や青や白などの色彩で描かれていて、とても明るく印象的な作品です。

一方で、描かれている少女の表情はどこか寂しげで、少しうつむいています。これは少女が実際にこのような表情をしていたのか、佐伯祐三の体調不良や精神的な不安が表現されているのかはわかりませんが、実際にこの作品を描いたあと、佐伯祐三の体調は悪化し、この作品以降、彼が作品を描くことはありませんでした。

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