『郵便配達夫』の原画に変更を加えた米子

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今回は、佐伯祐三の『郵便配達夫』について書かせていただきます。

奇跡の出会いが生んだ作品『郵便配達夫』

今回ご紹介する『郵便配達夫』は、大正時代から昭和にかけて活躍した大阪出身の日本人画家である佐伯祐三が1928年に描いた作品です。
80.8×65.0cmのキャンバスに描かれた油彩画で、現在は、大阪中之島美術館準備室で所蔵されています。

大阪出身の日本人画家、佐伯祐三の代表作とも呼べる『郵便配達夫』のモデルとなったのは、ある日突然、佐伯家にやってきた郵便配達夫です。
佐伯祐三は、この頃、体調を崩していて、寝込むことが多くなっていました。
そんな状態でしたが、突然現れた白ひげの郵便配達夫に、心惹かれた佐伯祐三は、モデルになってほしいと依頼したそうです。
ただ、この郵便配達夫は、その後、佐伯家を訪れることはなく、最初で最後の出会いだったのです。
その奇跡の出会いに描かれた作品が、この『郵便配達夫』なのです、

そんな『郵便配達夫』には、実は原画に変更を加えた跡が見つかっています。
『郵便配達夫』に変更を加えたのは、佐伯祐三の妻、米子だと言われています。
米子は、『郵便配達夫』を売れる作品にするために、夫の原画に変更を加えたのです。

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