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今回は、エドヴァルド・ムンクの『叫び』について書かせていただきます。
『叫び』をムンクが描いた背景とは
今回ご紹介する『叫び』は、ノルウェーの画家でモテ男でもあったエドヴァルド・ムンクが、1893年に描いた作品です。
91cm×73.5cmのキャンバスに描かれた油彩画で、現在はノルウェーの首都オスロにある「オスロ国立美術館」に所蔵されています。
ムンクの代表作である『叫び』は、日本で知らない人はほとんどいないのではないかと思うほど有名で人気の作品です。
『叫び』と題された、この作品ですが、実は描かれている人物は叫んでいるのではなく、耳を塞いでいるのです。
ムンクが『叫び』を描いたのは、30歳のときでした。
幼少期に母親を亡くし、自分自身も体が弱く病気がちだったムンクは、14歳の時、姉も亡くしてしまいます。
そんな悲しい環境で育ったムンクは、人間の不安が極限に達した一瞬を作品に残しました。
それが『叫び』です。
ムンクは、自分の中にある「不安」という感情をテーマに、たくさんの作品を描きました。
それは、ムンク自身が不安に駆られ眠れない時に、その情景を描くことで、「もう終わったこと」と感じて、ゆっくりと眠ることができたからだそうです。
きっと、ムンクにとっては、作品を描くことが、毎日を生きるための大切な行動だったのでしょう。
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