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今回は、ピエール・オーギュスト・ルノワールの『ばらを飾るガブリエル』について書かせていただきます。
ルノワール家の世話役を描いた『ばらを飾るガブリエル』
今回ご紹介する『ばらを飾るガブリエル』は、フランスの印象派の画家ピエール・オーギュスト・ルノワールが1911年に描いた作品です。
55.5cm×47cmのキャンバスに描かれた油彩画で、現在はフランスのパリにある19世紀美術専門の美術館である「オルセー美術館」で所蔵されています。
『ばらを飾るガブリエル』はルノワールの晩年の作品で、ルノワールがこの世を去る8年前、70歳の時に描かれています。
ルノワールは晩年、病気と戦いながら、絵の制作を続けていました。
1897年に自転車から転落し右腕を骨折したことをきっかけに、持病であったリューマチが悪化したルノワールは、南フランスのカーニュ・シュル・メールで過ごします。
1901年、ルノワールが60歳の時には三男のクロードが誕生し、その子どもたちの世話をしていたのが『ばらを飾るガブリエル』のモデルであるガブリエルです。
その後、ルノワールはカーニュのコレット荘で過ごしますが、1915年には妻のアリーヌが56歳でこの世を去ってしまいます。
妻に先立たれ、自身も車椅子生活の状態でしたが、ルノワールは最期まで絵の制作を続けていました。
そして1919年78歳でルノワールはこの世を去ることになりますが、亡くなる日の朝まで絵を描いていたそうです。
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