構図に矛盾のある『フォリー=ベルジェール劇場のバー』

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今回は、エドゥアール・マネの『フォリー=ベルジェール劇場のバー』について書かせていただきます。

『フォリー=ベルジェール劇場のバー』でマネが描きたかったものとは

今回ご紹介する『フォリー=ベルジェール劇場のバー』は、1832年にフランスのパリで生まれた「写実主義」の画家エドゥアール・マネが1881年から1882年に描いた作品です。

96cm×130cmのキャンバスに描かれた油彩画で、現在は、イギリスのロンドンにある「コートルード・ギャラリー」で所蔵されています。

『フォリー=ベルジェール劇場のバー』の舞台はパリのナイトクラブ「フォリー・ベルジェール」で、モデルの女性は、1880年代初期に「フォリー・ベルジェール」でバーテンダーとして実際に働いていたスゾンという女性であると言われています。

マネは『フォリー=ベルジェール劇場のバー』を描いた次の年に、この世を去りました。

そんな『フォリー=ベルジェール劇場のバー』ですが、よく見ると構図に、矛盾が生じていることに気づくでしょうか?
フォリー・ベルジェールの後ろには鏡があり、絵の右側には、フォリー・ベルジェールの後ろ姿と、彼女に話しかける男性の姿が描かれています。
これは遠近法が明らかにめちゃくちゃで、構図としては違和感がありますよね。
実際に、サロンに発表した当時も、構図の矛盾について非難されていたそうです。
なぜ、このように構図に矛盾が生じているのかというと、『フォリー=ベルジェール劇場のバー』でマネが描きたかったのは、フォリー・ベルジェールの空虚な表情だったからです。
都会のバーで、自分を商品のように感じながら働く女性の現実をマネは表現したかったのでしょう。

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