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今回は、エドガー・ドガの『アイロンをかけるふたりの女』について書かせていただきます。
洗濯屋での過酷な労働を描いた『アイロンをかけるふたりの女』
今回ご紹介する『アイロンをかけるふたりの女』は、1834年にパリで生まれた、フランスの印象派の画家であるエドガー・ドガが1884年ごろに描いた作品です。
76cm×81cmのキャンバスに描かれた油彩画で、現在はフランスのパリにある、オルセー美術館で所蔵されています。
『アイロンをかけるふたりの女』には、うつむきながらシャツにアイロンを力強く押し当てている女性と、その横でワインの瓶を片手に大きなあくびをしている女性が描かれています。
当時の女性たちにとって、アイロンがけは辛い労働でした。
当時、パリでは都市整備が進んでおり、セーヌ川で洗濯することが禁止されるようになりました。
そのかわりに、蒸気を使って洗濯する、洗濯屋さんが繁盛しましたが、洗濯屋さんでの労働条件は過酷でした。
そこで働く女性たちの日常を描いたものが、今回ご紹介している『アイロンをかけるふたりの女』なのです。
ドガは、あえて油分を抜いた絵の具を使い、表面がガサガサとしたドライな作品に仕上げています。
ドガは、油絵のウエット感が好きではなかったそうですよ。
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