絵画販売ドットコムのブログをご覧いただきありがとうございます、ブログ担当の松田です。
今回はルノワール「うちわを持つ少女」について記載します。
風景画・花などの静物画も有名ですが、代表作の多くは人物画で、晩年は人物画に独自の境地を拓いたルノワール。
日本など、フランス国外でも人気の高い画家です。
ルノワールは、元磁器の絵付職人としての確かな目で、当時の流行であった日本の工芸品に対して興味を持っていたようです。
この作品のモデルとなった人物は、コメディー＝フランセーズの人気女優であったジャンヌ・サマリー。手には日本の団扇が持たれています。
1878年のパリ万国博覧会の開催によって、ジャポニスム（日本趣味）が大流行していた時期でもあり、団扇のほか、当時の流行の花でもあった日本の菊を思わせる花々が鮮やかに描かれています。
印象的な女性の瞳や表情、色彩の鮮やかさが多くの人を魅了する作品です。
ルノワールはこの作品以外にも団扇だけでなく、屏風や唐傘などを使った作品を描いています。当時のジャポニスムがどれほど大流行していたかがうかがえる作品のひとつですね。
また、現在「ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展」が開催されています。
ボストン美術館の所蔵品より厳選された絵画、版画、素描、写真、工芸など約150点を紹介しています。
西洋の芸術家たちが日本の浮世絵や工芸と出会い、何を学び取り入れ、新たな美を創造したのか、その目で確かめてみるのはいかがでしょうか。
そして、大阪市立美術館では「こども展 名画に見るこどもと画家の絆」が開催されています。2014年7月19日(日)～2014年10月13日(月・祝)まで開催。
愛らしいこどもたちの姿と、こどもの瞳に映っている巨匠の愛を確かめに赴いてみてはいかがでしょうか。
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