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今回はカミーユ・ピサロ の「雨のテアトル・フランセ広場」についてご紹介しますね。
こちらの作品は連作になっており、パレ・ロワイヤル広場に面したホテルから眺めたパリの風景を様々な角度、季節で描かれています。
雨の中のテアトル・フランセ広場は他のシリーズと比べると人がまばらに見えますが、正面奥に見えるオペラ座へと続く列はいつもと変わらず街の活気を感じます。
ピサロは「私はグラン・ドレル・デュ・ルーヴルに部屋を借りオペラ座通りとパレ・ロワイヤル広場の見事な一画を見下ろしている。この風景はすばらしい。確かにこの風景は美的とは言い難いかもしれない。しかしこうしたパリの景観を描けるということがどんなに幸せか！人々は醜いと言うが、これらパリの通りの景観は銀色に輝き、光と活気に満ちている。これらは完全な近代化された都市景観なのだ。」 と残しこの広場の見事な一画の光と活気に満ちていた風景を細かい線や光の表現で繊細に表現しています。
濡れた道やパリの建物や、雨によってできた水溜りに行きかう人々が映しだされた風景は輝き、雨の日特有の心地よさが感じられます。
まるで自分もホテルの一室から風景を眺め、濡れた道を走る馬車の音や人々の話し声、奥に並ぶ列のざわめき、雨音を楽しんでいる気分になる一枚です。
どこをとっても見飽きることのないパリの風景を眺めているうちに
どこかに出かけて行きたくなりますね。
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