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フランスで発生した絵画の一派である、風景や農民の風俗を写実的に描いたバルビゾン派。
ジャン=フランソワ・ミレーも、その先駆者として数えられました。
彼の代表作のひとつである『種まく人』は、大地と共に生きる農民の姿を、ルカによる福音書を踏まえ宗教的感情を込めて描かれました。日本でも多くの方に知られている有名な作品です。
彼の農民画は、同時代や後世の画家に大きく影響を与えました。
特にゴッホは、ミレー作品のモチーフや構図を多く取り入れています。
ゴッホによって描かれた『種まく人』は、ゴッホらしい描画法でミレーの作品を模写をしながら、ミレーのものとは違い明るい色彩で描かれています。
今回紹介する『春』は、ミレーと言えば農民の絵画だ、という印象の強い方にとっては意外だと感じられることもあるかと思います。
しかしこの絵画を見つめてみると、しっかりと当時の人々の生活が描かれていることが分かります。
正面の道を辿ると人、おそらく農民の姿が見えます。風景も、ただ自然を描いているだけでなく耕された畑であり、人々の営みをそこに感じることが出来ます。
空に関しても一見、暗雲で埋め尽くされていて寂しそうな印象を受けますが、絵画左上には虹が、右上では雲間の晴れる予兆が感じられます。
何より絵画中央を照らす神々しいまでの光、それも作業をしようとする人々を照らす明かりが、輝かしい未来を示す神の祝福の様にも感じられます。
止まない雨はない。絵画を見た私も晴れ晴れとした気持ちになりました。
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