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今回は、ジャン=フランソワ・ミレーの『落穂拾い』について書かせていただきます。
『落穂拾い』は勘違いされていた!?
今回ご紹介する『落穂拾い』は、フランスの画家でバルビゾン派を代表するジャン=フランソワ・ミレーが1857年に描いた作品です。
83.5cm×111cmのキャンバスに描かれた油彩画で、現在はフランスのパリにあるオルセー美術館で所蔵されています。
『落穂拾い』は農民画家とも呼ばれるミレーの代表作ですが、作品が描かれた当初は「酷悪」だと批判されていました。
それは、『落穂拾い』には政治的な思想が含まれていると勘違いされていたからです。
しかし、ミレーは『落穂拾い』で社会主義的な政治思想を伝えようとしたり、貧困を誇張しようとしたりしていたわけではありませんでした。
ミレー自身も、ノルマンディー地方の農家の出身でしたが、バルビゾン地方に引っ越してきた際に、故郷のノルマンディー地方では馴染みのなかった収穫後の落穂拾いという習慣に感心したのです。
落穂拾いは、農業だけで生活できない人や未亡人の生活手段として古代から伝わる互助システムでした。
そんな落穂拾いに感銘を受け、ミレーは『落穂拾い』を描いたのです。
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