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す。
今回はルノワールの「うちわを持つ少女」について記載してみます。
このモデルとなった人物は、コメディー=フランセーズの人気女優であったジャンヌ・サマリーです。
しかし、あまりにも雰囲気が違うので、この絵に描かれた女性がジャンヌ・サマリーをモデルに描いたとは到底思えないですが、
ルノワールはモデルをより美しく描き、ルノワールによって作り上げられた理想の美だということが良くわかります。
このうちわをよく見れば、日本の浴衣を着た人物が描かれていて、後ろの花も日本の菊のような気がします。
日本の団扇や日本の工芸品が当時流行っていて、その流行を取り入れた作品といえます。
この絵には背景に赤と白の花が多く描かれていて、女性と花の中間に日本の団扇が描かれていますが、これだけの花が描かれると普通は背景が煩くなるものですが、人物と融け合っています。
ルノワールの初期の頃の絵画の特徴は人物と背景との絶妙な融合です。
この女性の肌をよく見ると影の部分が青みがかっています。
最初に青色を塗りその上に赤や黄色をホワイトで混ぜた色をオイルで薄め、描き加えて下の青が透けて見えるように描いています。
ほとんどすべての画家といっても過言ではないほど当時の流行りの団扇を扱っている絵は多く、大変なブームであったことがわかるが
ルノワールが描いた「うちわを持つ少女」は小さい作品ながら、色彩の鮮やかさが1番好きです。
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