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今回は、エゴン・シーレの『若き母親』について書かせていただきます。
28歳で生涯に幕を閉じた天才画家「エゴン・シーレ」
エゴン・シーレはウィーンで活躍した画家で、1890年6月12日に第三子として誕生しました。父親が駅長であったことから、シーレは旅が大好きな子どもで、「旅行中毒」と言われることもあったようです。シーレはおしゃれでハンサムだったそうで、幼少期から絵が上手で16歳の時にウィーン美術アカデミーに入学しています。18歳で展覧会に作品を出品すると、シーレの絵を集めるコレクターなども現れ活躍します。そんなエゴン・シーレですが、1918年10月31日、28歳という若さでこの世を去りました。病死だったそうです。そのことから夭折の天才画家と言われています。
母親の子に対する愛情を描いた『若き母親』
エゴン・シーレが1914年に描いた『若き母親』はうずくまった姿勢の女性のそばに赤ん坊が寄り添う姿が描かれています。そばに寄り添っている赤ん坊は、母親の乳房を探しているようにも見えます。そんな子どもを母親が優しく見つめていて、母親の子に対する愛情が描かれた作品です。絵全体が厚塗りで、重厚感があります。エゴン・シーレは『若き母親』を描いた翌年の1915年に結婚しています。この作品には家族を作るというテーマもあったのかもしれません。後にこの作品は妹のゲルティーに贈られました。
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