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今回は、クロード・モネの『アルジャントゥイユの鉄道橋』について書かせていただきます。
汽笛の音さえも描いた、モネの魔術
クロード・モネが描いた『アルジャントゥイユの鉄道橋』はアルジャントゥイユというパリから北西へ10キロの地点にあるセーヌ川右岸の小さな田舎町を舞台に描かれた作品です。この作品では鉄道橋の上を列車が白い煙をもくもくとたてながら通過している風景が描かれていますが、作品を見つめていると不思議と「ボォー」という汽笛の音が聞こえてくるような気がします。これこそが、「モネの魔術」ではないでしょうか。
近代化の2つの側面を象徴する橋を描いた『アルジャントゥイユの鉄道橋』
この作品に描かれているのはセーヌ川にかかっている鉄道橋です。この橋はやや下流にある道路橋とともに、1870年に起きた普仏戦争のフランス軍によって爆破され、その後すぐに再建されました。鋳鉄やコンクリートなど多様な素材を組み合わせて完成された橋は、魅力的な絵画的要素を備えていたばかりでなく、産業と娯楽という近代化の2つの側面を象徴する存在として捉えられていました。クロード・モネはこの鉄道橋を1873年と1874年に制作した数点の作品の中で描いています。玄関やリビングに飾る絵画として、オススメの1枚です。
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