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今回は、カミーユ・ピサロの『ルーアンの港の夕日』について書かせていただきます。
実は過激な無政府主義者だったピサロが描いた『ルーアンの港の夕日』
今回ご紹介する『ルーアンの港の夕日』は、19世紀のフランスを代表する印象派の画家カミーユ・ピサロが1896年に描いた作品です。
65.5cm×81.5cmのキャンバスに描かれた油彩画で、現在は、個人所蔵となっています。
『ルーアンの港の夕日』を描いた、カミーユ・ピサロは印象派の中で最長老でした。
とても温厚な性格で、セザンヌやゴッホのような気難しい画家にも優しく接していたそうです。
そんな父親のようなピサロですが、若い画家たちにも敬意を表していて、若い画家たちから点描画法の技術を取り入れたりもしていました。
穏やかで優しいピサロですが、政治に関しては過激で無政府主義者でした。
この時代のフランスでは産業革命の発展により、国土の風景が変化していきました。
ピサロはルーアン港から見える工場の風景を多く描いていますが、実は工業を嫌悪していたそうです。
そのような政治的意図があるようには見えないというのが、印象派の画家としてピサロが、それほど素晴らしかったということでしょうね。
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