モネ 散歩、日傘をさす女

日本でも人気が高い1点、「散歩、日傘をさす女性」。1876年に第2回印象派展に出品されました。1860年代から70年代にかけて取り組んできた、屋外での人物像をモチーフとした作品になります。日傘をさしてパリの街アルジャントゥイユの草原に立つモデルは、最初の妻であるカミーユ・ドンシュー。傍らには5歳の息子ジャンがいます。下から見上げる構図で、視線はカミーユの顔にいきますが、逆光と風の中に立つカミーユの表情は、ヴェールによって遮られ、表情がおぼろげになっています。顔が自然な風によるヴェールのたなびきで遮られる事によって、逆に、人物の瞬間的な印象を強烈に残し、観る者に神秘的な残像を与えます。白・黄・青・緑などが大部分を構成している色彩で、人物に重きを置きながらも、自然の爽やかさが感じられる作品です。10年後にこの作品と類似する、傘をさす女性(モデルは違う女性)の右向きと左向きの作品が制作されています。


■ モネ:睡蓮 ■

【絵画販売ドットコムでの代表的作品】
モネ:印象 日の出
モネ:散歩 日傘をさす女
モネ:サンラザール駅
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