自分の要求をはっきり知ること



自分は今何が欲しいのかを整理する。それは、セールスで何かを売れば、その欲しいものが手に入る。働く上で、何かを要求すれば、手に入れるための策を考えるだろう。それはプライベートでも仕事の場であっても同じことだ。目的を達成させるために、どうしたらいいか考える癖をつける方のが、仕事を一歩進める準備である。

著者のほとんどは、自分の本以外に物を売った経験のない人たちだ

世に出ている営業の本を買ったのに、自分が知りたい情報が載っていなかった、なんて事は珍しい話ではない。そもそも著者がその商品に関わっているのか怪しい本も中にはある。ジョー・ジェラード氏は、まず「常に種をまき、常に収穫する。そして一台販売(収穫)したら、また別の種をまく。ひたすら種をまき、収穫する」と、紹介している。地道にコツコツと積み重ねていけば、自分に返るという、当たり前だが見落としがちな事を真っ先に教えてくれる。

住宅販売より、むしろ飛び込みの方が多くの事を学んだ

生活が安定し始めていた住宅販売の時代よりも、顧客に直接売り込みに行く靴磨きや、荷台での野菜売り時代の方が、商売について学んだという。顧客と直接触れ合うという機会がここにあるからこそ、その後の自動車セールスマンとしての基礎が出来ていたという事だろう。

売れば売るほど楽しみと儲けが増えていくだろう

商品を売り続け、ノルマを達成し、社内で一番の売り上げを記録したとしても、そこでゴールではない。そこからまた商品を売るための思案を練り、まだ売り上げに繋がっていない顧客へどうアプローチしていくか研究し、そしてどうすれば売れるかを考える。全てにおいて改善し、進化できる余地がどこかにあるはずだ。

ビジネスのやり方に完璧はない

今の地点で上手くいっている事を、いきなり変える事は難しい。しかし、今よりも効率や効果の上がる方法が、ひょっとしたらあるかもしれない。相手が人間である以上、セールスには完璧な方法はないかもしれないが、それでも、常に今よりもよくする方法を考える必要がある。

査定してみましょう

顧客が職場のボーリング大会で盛り上がった時に、査定すると伝える。つまり、心を開いた顧客が、自分の事を話している内に、さらりと「査定します」と伝えたということだ。最初から見積もりを出すのではなく、緩急をおり混ぜて、タイミングを見計らうのも大事だ。

判断を、顧客にさせるわけではない

相手が心を開いてくれるようなきっかけを、営業中にも常に探し続ける必要がある。ただ、それが事業内容の説明や、商品についての案内中であるかもしれないし、それ以外の雑談の中から、そのきっかけになるかもしれない。
打ち解けられれば様々な、購入に関する情報を話してくれる。しかし、本当にその商品を、顧客が欲しいかどうかを、売り込む側は見極めなければならない。

リストには、顧客を紹介してくれる協力者が含まれている

今までの営業活動を記録に残す場合、電話番号や会社に所属部署など、様々な記録に残すべきものがある。量は多くなるかもしれないが、リストを作ることによって、様々な情報を整理できる。顧客を知ることで、様々な提案を顧客に出来るようになる。信頼してくれた顧客が、あなたを紹介してくれて、という循環が出来るようになれば、仕事の幅もどんどん広くなっていくはずだ。

車のセールスに関する事実をもう一つ教えよう

ここでは、重要な要素としてまず「車そのもの」としている。二番目は車の値段、そして、もっとも重要ではない要素として色を挙げた。顧客はいくら値段が安かろうと、商品そのものに興味を示さなければ誰だって買わないだろう。セールスマンが売っているのは商品なのだから、きちんと自分が扱っているものを理解していれば、顧客もあなたの説明に興味を持ってもらえるはずだ。

顧客は自分が何を買えばいいのか、本当はよくわかっていないからだ

ニーズを掘り起こすとよく言われているが、顧客自身が本当に欲しい物を伝えてくれるのなら、セールスを通さずに買うことになるだろう。だが、商品によっては「必要ではあるが、自分が本当に欲しいものがあるかはわからない」という顧客も少なくない。本当に必要なものを見極め、そして紹介し、こっちから色々な提案をすることで、ようやく顧客は本当に必要な物を知る。ニーズを掘り起こすというのは、そういう事だ。